第15回戦争社会学研究会大会 開催のお知らせ

■第15回戦争社会学研究会大会■

日時:2024年4月20日(土)12:30-17:30(開場は12:00)
       4月21日(日)10:00-16:00(開場は9:30)
会場:神戸市外国語大学 三木記念会館
アクセス:https://www.kobe-cufs.ac.jp/access.html
(神戸市営地下鉄「学園都市」駅下車徒歩すぐ)
開催方式:対面で開催し、2日目のシンポジウムのみオンラインで配信します。見逃し配信はありません。オンライン配信のない自由報告およびミニテーマセッションを聞きたい方は、ぜひ会場まで足をお運びください。
参加費:対面 会員 2,000円、非会員 3,000円
    オンライン 会員1,000円、非会員1,500円(2日目のシンポジウムのみ)

※懇親会(軽食・立食式)を大会会場で開催予定です。参加者は申し込み時にお知らせください。費用等の詳細は別途ご案内します。
参加申し込み:PassMarket(パスマーケット)で4月14日(日)23:59までに申し込んでください(https://passmarket.yahoo.co.jp/event/show/detail/02iip71wcnm31.html)。申込後の返金はいたしません。パスマーケットで期限内にチケットをご購入されていない方の参加には、各券種区分について1,000円を加算した金額をいただきます。
問い合わせ先:ssw.plac@gmail.com(大会事務局)

・研究会に入会を希望される方は入会案内をご確認のうえ、研究会事務局(ssw.adm@gmail.com)までご連絡ください。新規入会者が大会に会員価格で参加するには、2023年度から入会する必要があります。
・会員の方は2024年3月31日までに2023年度会費を必ず納入してください。2024年3月31日までに2023年度会費が納入されていない場合は非会員価格になりますのでご注意ください。2023年度会費の納入状況がわからない場合は、研究会事務局(ssw.adm@gmail.com)までご連絡ください。
・パスマーケットが利用できない国にお住まいの方は、 大会事務局(ssw.plac@gmail.com)にご連絡のうえ、郵便振替にて参加費をお支払いください。

●プログラム

◉ 4月20日(土) ※1日目のオンライン配信はありません。
開場(12:00)
開会あいさつ(12:30-12:40)

個人報告(12:40-15:30)
司会:木村豊(大正大学)
1.星鐵雲(立命館大学大学院)
「戦争体験のなかの「空襲」——まなざしとメディア」
2.小酒奈穂子(立命館大学大学院)
「戦後日本社会と「子どもの戦争の記憶」」
3.松原弘明(東京工業高等専門学校)
「祖母の東京大空襲——オーラルヒストリー収集の試み」
4.森川麗華(東京大学大学院)
「「中国残留婦人」のモデル・ストーリー再考」

ミニテーマセッション「家族のなかの戦争記憶につながる」(16:00-17:30)
報告
・中村平(広島大学)
「復員日本兵の祖父の戦争経験と私への戦争トラウマの連累」
・愛葉由依(日本学術振興会・広島大学)
「祖父の戦争記憶を紡ぎ、たどる——歩くという実践のなかで」
司会:清水亮(慶應義塾大学)

◉趣意
 全ての社会成員が戦争体験者だった時代から、親が体験者である世代を経て、今や祖父母が体験者である世代が多くを占める時代となった。時間的なへだたりが拡がるなかでも、家族は戦争の生々しい記憶・トラウマにつながる重要な経路としてある。戦争体験者の孫たちは、家族内の〈戦争〉にいかに影響され応答してきたのだろうか。戦争体験者なき時代が目前に迫り、次世代を担う私たちが何らかの継承をする必要性が強調される今、家族という私的領域内の戦争記憶を公的領域における分有へと開くことの困難と意味について問い直す。
本セッションでは、祖父が体験した加害や被爆をめぐる記憶にそれぞれの形で遭遇し応答してきた研究者が、自らの経験と実践を振り返りながら、いくつかの論点を提示する。そうした論点も踏まえながら、家族を介して想起されたり、紡がれたり、分有されたりする戦争記憶について語る可能性と課題について、それぞれに多かれ少なかれ家族内の戦争記憶をもつ人々が集うフロアにも開きながら議論したい。

<タイムテーブル>
16:00-16:05 趣旨説明
16:05-16:35 報告1 中村平
16:35-17:05 報告2 愛葉由依
17:05-17:30 全体討論

総会(17:45-18:15)
懇親会(18:30-20:30の予定)

◉4月21日(日)
開場(9:30)

個人報告(10:00-12:00) ※個人報告のオンライン配信はありません。
司会:森下達(創価大学)
1.加藤真生(名古屋大学)
「軍陣医学をめぐる帝国間関係と近代日本——統計・給水・熱帯衛生」
2. 川原吉貴(元彦根城博物館)
「映画「皇帝のいない八月」——原作との違いはなぜ生じたか」
3.多谷洋平(立命館大学大学院)
「江藤淳の文学検閲論と1980年代の言論空間における反応」

シンポジウム「戦争と観光」(13:00-16:00) ※オンライン配信があります。
報告
・遠藤理一(和歌山大学)
「米軍向け観光事業が生み出した移動と接触——占領期日本の事例」
・小川実紗(せとうち観光専門職短期大学)
「戦後沖縄にみる戦争と観光の結びつき——「性を消費する観光」の発達と変様から」
・フィリップ・シートン(東京外国語大学)
「Hiroshima・ヒロシマ・広島における観光・ツーリズム」
コメント
・岡本健(近畿大学):観光学の立場から
・中山郁(皇學館大学):宗教学の立場から
司会:木下直子(筑紫女学園大学)、長島怜央(東京成徳大学)

◉ 趣意
 アジア・太平洋戦争後の日本では、戦争と観光が深く結びついてきた。たとえば、遺族や旧戦友による慰霊や遺骨収集が観光の下地を作った事例は国内外に多数ある。また、戦争や植民地支配に関連した遺構・モニュメントやミュージアム(資料館・記念館)の訪問も、観光の一環として現在まで広く行なわれてきた。戦後日本社会における戦争認識には観光が大きな役割を果たしてきたといっても過言ではない。
 本シンポジウムは、観光および観光研究を通して、戦後日本社会において戦争がどう認識されてきたかという問題、つまり戦争の記憶や戦争観について、改めて議論することを目的としている。奇しくも、3つの報告は日本の代表的な観光地である京都、沖縄、広島を取り上げており、アメリカや米軍の影響を問う点で共通している。シンポジウム全体として、「ポスト体験時代」および「戦後80年」の現在から戦後日本社会における「戦争と観光」を見据え、ひいては現代日本社会の戦争認識に迫る。

<タイムテーブル>
13:00-13:10 趣旨説明
13:10-13:35 報告1 遠藤理一
13:35-14:00 報告2 小川実紗
14:00-14:25 報告3 フィリップ・シートン
14:25-14:40 休憩
14:40-14:55 コメント1 岡本健
14:55-15:10 コメント2 中山郁
15:10-16:00 全体討論

16:00 閉会あいさつ

・プログラムのPDF版はこちらです。第15回戦争社会学研究会大会プログラム
・大会ポスターはこちらです。戦争社会学研究会第15回大会ポスター