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第7回戦争社会学研究会大会プログラム

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第7回戦争社会学研究会大会プログラム

【懇親会の開始時間を変更しました】

≫ポスターのPDFファイルはこちら。戦争社会学研究会大会(2016)ポスター ver.4
4月23日(土)
■個人報告
司会:山本昭宏(神戸市外国語大学)

・個人報告1(13:00~14:00)
須藤遼(慶應義塾大学大学院)
「日露戦争期軍役夫の検討」

・個人報告2(14:10~15:10)
趙誠倫(済州大学校)
「太平洋戦争末期マーシャル諸島の日本兵と朝鮮人軍夫」

■シンポジウム(15:20~17:50)
「ポスト「戦後70年」と戦争社会学の新展開」
司会:福間良明(立命館大学)
報告:好井裕明(日本大学)
井上義和(帝京大学)
野上元(筑波大学)
討論者:蘭信三(上智大学)
西村明(東京大学)

・趣意:
「戦後70年」の昨年には、戦争をめぐるさまざまな議論が繰り広げられた。社会学や近接領域も例外ではない。日本社会学会でシンポジウム「戦争をめぐる社会学の可能性」が行われたほか、日本マス・コミュニケーション学会、同時代史学会等で「戦後70年」を主題としたシンポジウムやワークショップが開かれた。広義の戦争社会学に含まれる研究書の刊行も少なからず見られた。
こうしたなかで垣間見られたのは、従来の知見をふまえつつも、それらを相対化しようとする試みであったように思われる。日本社会学会シンポジウムでは、「新しい戦争」も視野に入れつつ戦争という現象を理論社会学として捉え返す視角や、アメリカのミリタリー・ソシオロジーの動向と日本の潮流との対比に言及がなされたほか、いくつかの学会・研究書では、戦争の記憶の「脱文脈化」を正面から取り上げる動きも見られた。本シンポジウムでは、これらの議論も念頭に置きつつ、「ポスト戦後70年」における戦争社会学のあり方について検討を行ないたい。それはすなわち、本研究会の議論のありようを、どのように展開させていくのかを考えようとするものでもある。
報告者としては、好井裕明氏、井上義和氏、野上元氏に登壇いただく。好井氏はこれまでに被爆をめぐる表象や記憶に関する研究を積み重ねてこられたほか、日本社会学会における上記シンポジウムにおいても、企画や司会を務められた。こうした蓄積をふまえたうえで、今後の戦争社会学の方向性についてご議論いただく。
井上義和氏は、戦争の記憶が、戦後的な戦争観や地域の体験から脱文脈化される形で再編・受容される近年の動向について、教育社会学の視点から研究を進めている。こうした、「記憶の継承」という従来の枠組みでは捉えきれない現象へのアプローチについて、問題提起していただく。
野上元氏は、これまで多くの戦争社会学の研究蓄積を有する一方、これらをより普遍的な視座から検討できるよう、近年では「戦争史記述の社会学的規準」と題する作業を続けている。2015年度の在外研究の成果もふまえつつ、今後戦争社会学にどのようなテーマがありえるのかについて語っていただく。
以上の議論に対して、蘭信三氏にはおもに社会編成や人口移動の観点から、西村明氏には慰霊・記憶研究の観点からコメントをしていただく。そのうえで、今後の戦争社会学の展開として、いかなる方向性があり得るのかについて、考察を深めていきたい。

■総会(17:50~18:20ごろ)

■懇親会(18:30~20:30) 教職員食堂「バル・メリンの森」
*18時30分を目安にしていますが、総会次第では開始時間が遅れる可能性があります。何卒ご了承ください。

4月24日(日)
■個人報告
司会:一ノ瀬俊也(埼玉大学)
・個人報告3(10:00~11:00)
中山郁(國學院大學)
「戦地における遺骨還送・慰霊体制の崩壊と戦友・遺族:東部ニューギニア・ブーゲンビル島の事例から」

・個人報告4(11:10~12:10)
松岡勲(立命館大学非常勤講師)
「京都市の靖国神社遺児参拝:1950年代の靖国神社遺児参拝の実像」

===昼食休憩===

・個人報告5(13:10~14:10)
清水亮(東京大学大学院)
「地域社会において軍隊はいかに受容されてきたか:海軍航空隊の下宿・倶楽部を中心に」

■テーマセッション(14:20~16:50)
「「空襲の記憶」の境界 ―時間・空間・学問を越境して―」
司会:柳原伸洋(東海大)
問題提起:長志珠絵(神戸大学) 「空襲」イメージがはらむ記憶の国境線――帝国の防空とその記録・記憶
鎌田真弓(名古屋商科大学) ダーウィン空襲の記憶:「オーストラリア国防の最前線」を語り継ぐ
討論者:木戸衛一(大阪大学) :ドレスデン・政治学の観点から
西村明(東京大学) :福岡・長崎・宗教学の観点から
木村豊(日本学術振興会特別研究員PD) :東京・広島・社会学の観点から

・趣旨:
戦後70年を迎えた2015年は、各種メディアや研究のほぼ全てにおいて「体験者の減少」や「継承の問題」についての言及があったといえる。戦争社会学研究会でも、2015年度大会で博物館展示を通じた「継承」が議論された。また、本大会一日目のシンポジウムでは、「ポスト戦後70年」が取り扱われる予定である。
大会二日目の本テーマセッションでは、テーマを「空襲」にしぼり、「継承」そして「ポスト戦後70年」について考えてみたい。本企画は、「日独比較を通じた『空襲の記憶継承学』の構築」(挑戦的萌芽研究 代表:木戸衛一)との共催となる。この科研費調査では、空襲の記憶が、日本・東ドイツ・西ドイツにおいて「いかに継承されてきたのか」を比較考察している。本セッションでは、地域・学問領野をさらに広げることで、「空襲記憶」や「継承」の多様性から各知見を比較考量することで、「記憶」「継承」などの概念も再検討しつつ、今後の空襲研究の展望を示す。また、質疑応答では、戦争社会学研究への定置も試みていきたい。
*会場
埼玉大学教養学部棟3階 31番教室

交通アクセス:http://www.saitama-u.ac.jp/access/accessmap.html
校内案内図 :http://www.saitama-u.ac.jp/access/campus.html

*大会参加費など
会員(専任・院生とも):2000円(+年会費)
非会員(専任・院生とも):3000円
年会費 有職者:2000円、その他のかた:500円
以上、頂戴します。整理しますと、
会員有職者・4000円
会員(院生など)・2500円
非会員・3000円
となります。

*聴覚障害等のある方で、情報保障の必要な方は、2月末日までに、下記の連絡先までお問い合わせください。(予算・人員の関係上、手話通訳等ではなくノートテイク等での対応とさせていただく可能性があります。また、できるだけ報告レジュメの電子ファイルでの事前提供に努めますが、報告者によっては事前提供や電子ファイルでの提供が難しい場合もあります。あらかじめご了承ください。)

*発表に際し、パワーポイントをご使用の場合は、ご自身のノートPCをご持参ください。

*場合によって多少の変更の可能性があります。

*問い合わせ先 戦争社会学研究会事務局宛( ssw.adm@gmail.com )