大型連休中に起こった大事故。
バス会社やツアー会社、運転手の重大な過失は当然のこととしても、上信越道が走りにくいというのは多くのドライバーたちの実感であろう。
オレもたびたび利用することがあり、この辺りの危険性についてはいつか書こうと思っていた。
この上信越道、長野から上越へ向かって北上する区間では片側一車線になってしまうという高速道路とは思えない難所である。
そもそも計画や設計の段階から無理のある高速道路だ。
さらに、メンテナンスも最悪だ。
長野から群馬へ向かう区間では中央分離帯に反対車線からのヘッドライトを遮る措置が全く施されていない。
特に夜間は対向車線のライトをまともに浴びてしまい、眩惑され、まぶしいので目の奥に疲労が蓄積する。
しかも高低差のある区間であることから、その放置ぶりは犯罪的である。
だから夜はなるべく使わないようにしている、オレのようなドライバーは多いと思う。
関越道もそうだが、この上信越道の管理・営業をしている東日本高速道路は、今回の事故の責任を感じるべきであろう。
一つ間違えば多くの死傷者の出るような仕事である。
マナーの劣悪なドライバーに対してもそうだが、杜撰な管理会社にも強い憤りを感じる。
国はしっかりと監視すべきだ。
遠回りルート「走りやすい」=乗客に「申し訳ない」―関越道事故で運転手・群馬県警
時事通信 5月2日(水)21時7分配信
群馬県藤岡市で乗客7人が死亡した高速ツアーバス事故で、自動車運転過失致死傷容疑で逮捕された運転手河野化山容疑者(43)が県警の調べに対し、事前に指示されたルートより遠回りになる関越自動車道を走行したことについて、「走りやすいために通った」と供述していることが2日、県警への取材で分かった。「お客さんに申し訳ない」とも話したという。
県警高速道路交通警察隊捜査本部は、走行状況の解明を進めるとともに、バス会社「陸援隊」(千葉県印西市)の針生裕美秀社長(55)からも事情を聴き、河野容疑者に過労運転を強いていなかったか調べる。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120502-00000133-jij-soci
http://headlines.yahoo.co.jp/videonews/nnn?a=20120502-00000047-nnn-soci
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120502-00001099-yom-soci
<関越道バス事故>防護柵継ぎ目の8割に隙間 付近50キロ
毎日新聞 5月2日(水)15時0分配信
群馬県藤岡市の関越自動車道藤岡ジャンクション(JCT)付近で7人が死亡した高速ツアーバス事故で、記者は河野化山(こうのかざん)容疑者(43)=自動車運転過失致死傷容疑で逮捕=がたどった同県内の一部ルート約50キロを走行した。ガードレールとコンクリート防護柵の継ぎ目は計約40カ所確認でき、このうち32カ所で事故現場と同様の「隙間(すきま)」があった。事故は、こうした隙間が被害を拡大させたとされ、8割が同様の構造となっている実態が分かった。【喜屋武真之介】
記者は助手席に座り、同県昭和村の昭和インターチェンジ(IC)から関越道に入り、東京方面へ向かった。片側2車線。赤城山のふもとの道は起伏が多く、カーブが連続する。「霧注意」などの看板もあり、万一ハンドル操作を誤ると大事故につながる恐れがある。ガードレールと防護柵の継ぎ目を数えながら「隙間がこんなにたくさんあるとは……」。思わず息をのんだ。
国土交通省(当時は建設省)は98年の通知で、ガードレールと防音壁など、異なる形状の防護柵を連続して設置する場合、隙間ができないように求めた。しかし、それ以前に建設された道路は対象外のまま現在に至る。
昭和ICから約15キロ走って山あいを抜け、渋川伊香保IC付近に差し掛かると、関東平野が一気に視界に入る。前橋ICを通過すると片側3車線の直線道路に。依然として、路肩では隙間が多く見られる。
ほぼ直線の道路が14キロ続き、事故現場に差し掛かった。「単調な道のりが河野容疑者の眠気を誘ったのでは」。そんな推測が頭に浮かんだ直後、道は緩い左カーブとなり、無残に壊れた防音壁が視界に飛び込んできた。群馬県警によると、現場にブレーキを踏んだ跡はなく、防音壁は長さ12メートルの車体に10・5メートルめり込んでいた。
今回の事故は、河野容疑者の置かれた労働条件など、さまざまな要因が重なって起きた可能性がある。しかし、道路構造上の欠陥は明らかだ。同じ悲劇を繰り返さないためにも安全対策を急がなければいけないと感じた。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120502-00000047-mai-soci