風向

3月 26, 2011 under 時事・社会

歌手の大御所である橋幸男が「こんな時に国会議員はどこにいるんだ?」という趣旨の投稿を新聞に発表したという。

こんな時こそ、現場に入り、中央と国家を結ぶ役割を果たすべきなのに、全然姿が見えないのはどういう訳なんだ?ということである。
民主党の小沢も、その地盤は岩手であるが、被災地で泥と汗にまみれている、という報道は聞かない。
あれだけいた小沢チルドレンはどこへ行ったのだ?

議員たちは海外や沖縄などへ脱出している訳ではないだろうな?
あるいは屋内退避なのか?

毎日繰り返される枝野幹事長による会見での発言は、いわゆる法律家の作文だ。
将来的な責任を回避するために言い回しが複雑になっている。
日本語の複雑怪奇な曖昧さを駆使している感が否めない。
これは幹事長独自の作文なのか、政府や官僚の作文なのかは分からないが、いずれにしてもはっきりと断言を避けている。

実際の被災者たちや原発周辺、あるいは首都圏の人々が求めているのははっきりとした指針である。

「避けるべき」だが、代替の水がない場合は「飲んでも支障はない」とか。
「ただちに」健康に被害が出る数値ではない、とか。
屋内に退避して換気もエアコンも外気を取り込むのでいけないが、外出しても安全だ、とか。
どっちなんだよ?!
子供やお年寄りたちにこんな発言が通用すると思っているのだろうか?

ゴーとストップを同時に言う、典型的な不安を高める発表しかしていない。
9.11以降のアメリカで一時期あった「テロ危険度予報」のようなものだ。

この不安はやがては政府へ向けた不満や憎悪に発展しかねない。

そもそも「自主避難」っていうのは結局政府が判断を投げ出してしまっている、ということに他ならない。

もちろん、放射性物質の放出を食い止める方策に全力を挙げて取り組むべきだし、それは信じるしかないが、このまま東京を中心に首都機能を維持し続けようというのなら、放射性物質と共存する生活の指針を示すべきだろう。

住民が放射性物質に対して最低限の防御を取れるように必要な情報を告知することである。
単に公開だけではダメだ。
インターネットなどで公開するだけではサイトを見られない停電地域やIT弱者を切り捨てることになるからだ。
他の媒体から同様に詳しい情報が得られるようにする必要がある。

たとえば原発周辺の今日の風向きや今後の予報などは必須であろう。
放射性物質は無風状態ならば同心円状に広がるかもしれないが、実際には風向きによって複雑に拡散する。
それゆえ30キロ圏外でも高濃度に汚染されることがある。

現在、スギ花粉の時期であり、花粉の飛散の多さは予報としてすでに天気予報に組み込まれているが、これと同様の放射性物質の飛散予報のようなものが必要となるだろう。
そうした情報があれば、少なくとも最低限の防御を人々が取れるであろう。
効果的な防御にはどのような装備が必要であるかを明示し、そのための物資が行き渡るようにべきだ。
それができなければ避難命令を拡大すべきだ。

水道水にしても同様だ。
たとえ数値が下がったとしても配水管のすべての水がすぐに入れ替わるわけではないので2日間は注意をするようにと当初は東京都も発表していたが、すぐに摂取制限を解除してしまっている。
ここでもゴーとストップを同時に言っていることになる。

放射性物質と共存する生活が果たして可能なのかという根本的な問題があるが、このまま安全なのかどうなのかはっきりしない発表を続けていく訳にはいかないだろう。
ダメならもう首都機能を移転して、住民の大移動を真剣に考えなければならないだろう。
政府にはその覚悟を持って臨む必要がある。

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半減

3月 24, 2011 under 時事・社会

原子力発電所の災害・事故により環境中に放出された放射性物質が野菜や牛乳、水道水などから検出されたことで、様々な社会的な反応が出ている。とりわけ昨日の報道後、東京都内をはじめとしてミネラルウォーターが店頭から姿を消している。乳幼児を抱える家庭の恐怖心や不安はいかばかりであろうか。

オレの妹家族も小学校低学年をはじめとして保育園にいる幼児、生後一年足らずの乳児を抱えているので心中察するに余りある。

メディアの報道・解説を見ていると、「半減期」について多くの誤解が広まりつつあることが分かる。
NHKをはじめ民放各社においてもこの混乱をみることができる。

「半減期」という用語には、核物理学や放射線医学におけるものと薬学・生理学におけるものとがある。

まず、前者については以下のようなものである。

半減期(はんげんき、Half-life)は、放射性核種あるいは素粒子が崩壊して別の核種あるいは素粒子に変わるとき、元の核種あるいは素粒子の半分が崩壊する期間を言う。これは核種あるいは素粒子の安定度を示す値でもあり、半減期が短ければ短いほど不安定な核種または素粒子ということになる。放射性核種あるいは素粒子の崩壊は自然に起きる物で、崩壊までの期間は確率によってのみ左右される。一つの放射性核種あるいは素粒子を対象として、その放射性核種あるいは素粒子がいつ崩壊するかを予想することは出来ない。

同じ放射性核種であれば、すべての原子核がある時間内に崩壊する確率は等しい。何百万かの原子核で構成されるサンプルをつくると、崩壊する確率に応じて一定の速度で内部の原子核が崩壊をしていくことになる。この速度を言い換えた値が半減期であり、はじめに存在した状態の半分が崩壊するまでにかかる時間のことである。値は各放射性核種で定数となる。また、中性子、中間子などの素粒子も不安定であり、放射性核種と同じように一定の半減期で他の素粒子に変わっていく。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8D%8A%E6%B8%9B%E6%9C%9F

後者については以下のようなものだ。

薬学における 半減期(はんげんき)とは、薬成分の血中濃度が半減するまでの時間のことを指す。 血中(濃度)半減期、消失半減期とも言い、文章上では T1/2 あるいは t1/2、T-half と表記されることもある。 一般に成分の血中濃度が最高値の半分以下になると断薬症状が出やすくなることから、薬が生体に作用する(体内動態)時間の目安とされているが、薬の血中濃度が下がる時間と言うのは個人差や環境(発汗や運動、飲食など)による差異が大きく、あくまでも目安に過ぎない。

薬を飲んだ瞬間を時間0とした場合、薬成分の血中濃度はある程度の時間が経過した後に最高血中濃度 (Cmax) に達する。Cmax にいたるまでにかかる時間を最高血中濃度到達時間 (Tmax) と呼び、その後は一般に、薬成分の血中濃度は徐々に低下していく。この血中濃度が低下していく過程において、ある時点の濃度から濃度が半減するまでにかかる時間が半減期 (T1/2) である。血中濃度が下がる理由はほとんどの場合、肝臓などで代謝されたり尿や便で排出されるためである。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8D%8A%E6%B8%9B%E6%9C%9F_(%E8%96%AC%E5%AD%A6)

今回は放射性物質の流出が問題であるのだから、当然のことながら前者の定義で使われるべきであろう。
つまり一度体内に取り込まれたならば、半減期となってもその放射性物質が「半分になる」訳ではない。
逆に半減期を過ぎれば、その物質がたとえ体内にあったとしても無害化されるのである。

一方、一度体内に取り込まれた物質が排出されるまでのプロセスは別に存在しており、それが薬学的な意味での「消失半減期」なのである。こちらのプロセスにおいて「半減期」が意味することは体内におけるその物質の濃度が減っていくことである。
混乱を避けるために、後者については「体内残留期」あるいは「排出期間」などと読み替えることが必要であろう。

また、東北・関東における被災地の住民たちにも、情報の混乱をただしたうえで、情報を公開するとともに対策と将来の展望(あるいは予想される結果)を明示すべきであろう。

いずれにしても放射性物質のこれ以上の放出をなんとしても食い止めなければならないし、その努力が今も続けられている。

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恫喝

3月 22, 2011 under 時事・社会

現政権の危機管理・対応について、やはり今後の非難はまぬがれ得ないようだ。

自衛隊がしり込みする中、英雄的な放水作業を行い、原子炉内使用済み燃料の冷却口火を切った東京消防庁の隊員に、閣僚が次のような対応をしていたことが明らかになった。

政府から消防隊員に「処分」と恫喝 石原知事が首相に抗議
2011.3.22 00:39 (1/2ページ)
 東京都の石原慎太郎知事は21日、首相官邸を訪ね、菅直人首相に対し、東京電力福島第1原子力発電所への東京消防庁の放水作業をめぐり、政府側から消防隊員に恫喝(どうかつ)まがいの発言があったと強く抗議した。会談後の石原氏の説明によると、政府側の人物から放水準備作業中の隊員に対して「言う通りやらないと処分する」との発言があった。

 石原氏は、首相に「みんな命がけで行い、許容以上の放射能を浴びた。そういう事情も知らずに、離れたところにいる指揮官か誰か知らないが、そんなばかなことを言うのがいたら戦(いくさ)にならない。絶対そんなこと言わさないでくれ」と注文、首相は「大変申し訳ない」と陳謝した。

 石原氏は記者団に「処分するという言葉が出て、隊員は皆、愕然(がくぜん)とした。(現場の)指揮官は、それが一番不本意だったと言っていた」と述べた。真相は不明だが、都関係者によると、「処分」と発言したのは海江田万里経済産業相だという。
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110322/plc11032200430003-n1.htm

当の海江田経済産業相は次のように弁解している。

海江田経産相、消防庁隊員「恫喝」発言で「不快な思いさせたなら…」謝罪
2011.3.22 09:57
 海江田万里経済産業相は22日午前の閣議後会見で、東日本大震災で被災した東京電力福島第1原子力発電所で放水作業の準備中だった東京消防庁の隊員を恫喝(どうかつ)したとされる問題で、「隊員に不快な思いをさせたのならおわびする。言った言わないになるので、事実関係はいずれご報告する」と述べた。

 東京都の石原慎太郎知事は21日、政府側の人物が隊員に対し、「言う通りにやらないと処分する」と発言したと明かしていた。都関係者はこの政府側の人物を海江田経産相としている。
http://sankei.jp.msn.com/economy/news/110322/biz11032209580001-n1.htm

「不快な思いをさせたのなら・・・」とか、「誤解を与えたのなら・・・」とかいうのは現政権お決まりの発言だ。
その発言が、謝罪なのか何なのかを曖昧にする意図がある。
つまりこれは事実関係の問題を、単なる気持ちや気分の問題へすり替えようというレトリックなのである。
事務所費の不正の問題で 蓮舫などのタレント議員も多用していた。

もう、いい加減にして欲しいし、こんなすり替えの言葉で責任を逃れさせてはいけない。

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体内

3月 22, 2011 under 時事・社会

福島県の水道水から検出されたのは次の通りだという。

福島第一原発事故-福島市の水道水からセシウム134、137とヨウ素131検出、国の基準はクリアし健康に問題はなし
[ 2011/03/17 ]
2011年3月16日、福島県災害対策本部により、福島市内の県原子力センター内の水道水から放射性物質が検出されたことが報告された。普段は検出されることのない放射性物質ではあるが、国の基準を下回っており飲んでも健康には問題ないとしている。
採取された水道水は16日8時の時点のもので、検出された放射性物質はヨウ素131、セシウム134、137である。この物質は本来、水道水から検出されることはなく福島第一原発事故の影響によって大気中に拡散した放射性物質が、雨などで混入したのではないかとみられる。

ただし、それぞれの放射性物質は微量であり、健康に対する問題は全くないとみられる。1秒間に崩壊し放射線を発する原子核の数を表すベクレルという単位でみたときは、ヨウ素131が1キロあたり177ベクレル、セシウム134、137は58ベクレル。それぞれ国の基準となっている300ベクレル、200ベクレルを下回っている。ちなみに原子が崩壊しその量が半分になるまでの半減期はヨウ素131が約8日。セシウム137は約30年である。

県では今後も県内数百箇所の水源の監視を続け、データを公開していくとしている。
http://water-news.info/1354.html

今回の災害・事故により環境中に放出された放射性物質のうち、やはり現時点で心配なのは半減期が長く、体内被ばくの危険性があるセシウム137であろう。

人工的に作られる(ウランの核分裂により生ずる)セシウム137は、半減期30.07年の放射性同位体である。医療用の放射線源に使われるが、体内に入ると血液の流れに乗って腸や肝臓にガンマ線を放射し、カリウムと置き換わって筋肉に蓄積したのち、腎臓を経て体外に排出される。セシウム137は、体内に取り込まれてから体外に排出されるまでの100日から200日にわたってガンマ線を放射し、体内被曝の原因となるため大変危険である。セシウム137に汚染された空気や飲食物を摂取することで、体内に取り込まれる。なお、ヨードや安定ヨウ素剤などを服用してもセシウム137の体内被曝を防ぐことはできない。
http://webcache.googleusercontent.com/search?q=cache:8yS0_kj_0rQJ:ja.wikipedia.org/wiki/%25E3%2582%25BB%25E3%2582%25B7%25E3%2582%25A6%25E3%2583%25A0+%E3%82%BB%E3%82%B7%E3%82%A6%E3%83%A0137+%E5%8D%8A%E6%B8%9B%E6%9C%9F&hl=ja&ie=UTF-8

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元素

3月 20, 2011 under 時事・社会

放射能漏れについて情報公開が始まった。
パニックや風評被害、健康被害を避けるためにも、重要なことであるが、単に放射線の数値だけでは片手落ちだ。
なぜなら放射性元素によって、その半減期が違うからだ。

ヨウ素などは半減期が8日と短いので、たとえ多少その物質が放出されたとしてもやり過ごすことができる。
しかしセシウムの半減期は30年であるし、プルトニウムなら2万5000年である。
その間、有害な放射線を放出し続けることになる。

政府は、「ただちに」健康に影響はないといったり、CTスキャン何回分とかいっているが、これはどのような意味なのだろう。
体内に摂取された場合と、体の外から一瞬だけ照射されるCTスキャンの場合とでは事情はまったく異なるのではないかと思う。
CTスキャンを何日間も連続してかけられ続ける人はいない。

風向についてもアメダスなどのデータとして公開されているが、観測や予測情報をもっと知らせるべきだろう。

それにしても何としても早く安定化、封じ込め作業を成功させて欲しい。

今回、最初の自衛隊の空中からの放水作業にはがっかりさせられたが、一方、その後の消防隊による勇敢かつ効果的な作業が際立った。

多くの人々が感銘を受けただろう。

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渦中

3月 15, 2011 under 日記

東京の中心部に近いところにおります。

1月からこの方、個人的なことの上に、今回の大震災、福島原発等々、いろいろなことの渦中におりますが、
とりあえず生きております。

いやはや。

ブログは落ち着き次第更新します。

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