慰霊と追悼 ― 「戦争の記憶」の形成 ―

2月 25, 2009 under 調査・研究

3月14日に、同時代史学会というところの研究会で報告をする予定です。
場所は立教大学(池袋)です。
2月14日といい3月14日といい、非常に色気のない日々を送っており、研究者冥利につきます(涙)。

同時代史学会第21回研究会のお知らせ
共通テーマ:慰霊と追悼 ―― 「戦争の記憶」の形成 ――
報告
粟津賢太氏(創価大学・慶應義塾大学非常勤講師)
「沖縄における遺骨収集の展開 ―― 集合的記憶の社会学的アプローチに関連して」
千地健太氏(一橋大学大学院)
「戦後静岡における戦没者慰霊の展開」
コメント
中村秀之氏(立教大学)
矢野敬一氏(静岡大学)
日時:2009年3月14日(土曜日) 14:00~18:00
場所:立教大学12号館第3・4会議室
参加費:無料
http://jachs.hp.infoseek.co.jp/

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南山宗教文化研究所 第14回国際シンポジウム「救援・復興・宗教――危機的状況下における人道援助とこころのケア」

2月 25, 2009 under 調査・研究

お声をかけていただいたので、週末は名古屋で国際シンポジウムに参加します。

南山宗教文化研究所 第14回国際シンポジウム「救援・復興・宗教――危機的状況下における人道援助とこころのケア」
2009年2月27日(金)・28日(土)
場所:南山大学 南山宗教文化研究所
(名古屋市昭和区山里町18)
日程
・2月27日(金)13:00-18:15 第1セッション~第3セッション
・2月28日(土)9:30-17:30 第4セッション~第6セッション、総合討論
報告者
Khapta Akhmedova(ロシア、ロシア国立チェチェン大学教授、心理学)
Ziad Fahed(レバノン、ノートルダム大学助教授、神学)
Douglas Fry(フィンランド、オーブー・アカデミー大学教授、人類学・平和研究)
稲場圭信(日本、神戸大学大学院准教授、宗教社会学)
Maja Muhik(マケドニア、南東ヨーロッパ大学(テトボ)講師、人類学)
Catherine Wessinger(アメリカ合衆国、ロヨラ大学(ニューオーリンズ)教授、宗教学)
※使用言語は英語(通訳はありません)。
参加費は無料です。
参加を希望される方は、2月20日までに下記にご連絡ください。
問い合わせ先:南山宗教文化研究所
〒466-8673 愛知県名古屋市昭和区山里町18 南山大学名古屋キャンパス内
TEL:052-832-3111(内線3452) Fax:052-833-6157
詳細と連絡先のE-mailは、以下をご覧ください。
URL http://www.nanzan-u.ac.jp/SHUBUNKEN/activities/Notices/notices.htm

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寓話

2月 25, 2009 under 日記

「ぱやお」を出ると、泉崎の交差点にある歩行者用の巨大な陸橋を渡り、県庁の方向へ歩いてゆく。
ものの2分ほどでライブハウスに到着した。
ひっそりとした看板のかかるお店の名前は「JAZZ LIVE IN 寓話」だ。
1階が飲食店の小さなビル。
2階にこの店がある。
店内は常連さんが多いのだろう、かなり賑わっている。
演奏待ちの時間を気楽に飲んで談笑しているといった、リラックスした明るい雰囲気だ。
新宿かどこかの狭い、一種荒涼とした雰囲気とは全然違った。
奥のボックス席に入った。
ワイルド・ターキーのロックを注文する。
この店は沖縄の伝説的なジャズピアニストである屋良文雄氏の店だそうだ。
戦後、日本への本格的なジャズの輸入は米軍基地を経由して行われたという。
横須賀しかり、横田基地のある福生しかり。
そして沖縄である。
屋良文雄も学生時代からベースの中で演奏していたという。
アメリカ兵に通じる演奏が鍛え上げられてきたのだという。
一時期病気をしていたが奇跡的に復活。
今日は彼の演奏もある。
それで賑わっていたのだ。
しばらくすると、白髪にTシャツの老人が入ってきて、ピアノの前に座った。
痩せた、飄々とした感じの老人だ。
いつの間にか、ドラムもベースもスタンバイしている。
いずれも60も半ばを超えているようにみえる。
みな、特に飾った様子はない。
それにしても、なんと高齢なジャズバンドなのだろうか!
照明が、こころもち落とされた。
老人は、無造作に、本当に無造作にピアノを弾き始める。
それに応えて演奏が始まった。
無造作でありながら、とても繊細なピアノの音が紡ぎだされてゆく。
スタンダードなものからポピュラーなものまで、「愛しのエリー」などまで、独自のアレンジで4、5曲ほど演奏が続き、客が声援を送った。
会場は、なんともやさしい雰囲気に包まれていた。
客の身体も自然に動いている。
奏でられる音は、ひとつひとつが、まるで小さな奇跡であるかのようだった。
15分ほどの休憩の後、また演奏が始まった。
今度は女性のヴォーカリストも登場した。
ショートカットの、それでも薄いドレスを着た女性だ。
といってもやはり年齢は70ぐらいか?
小さなかわいらしい老女だ。
南絹子という、沖縄でも伝説のジャズヴォーカリストであるという。
後でCDを購入して分かったのだが、これで屋良文雄カルテットのメンバーが揃ったわけだ。
ジャージア・オン・マイ・マインドをはじめ定番の曲が、演奏と渋いヴォーカルによって上演されていった。
南さんは、曲の合間や、ソロ演奏の時に、常連さんの座るボックス席に腰かけていた。
はじめは親しい客と談笑しているのかと思ったが、実は呼吸を整えるために体を休めているということが分かった。
そのボックス席には酸素吸入器が置かれており、南さんは歌う合間に鼻に酸素チューブをつけていた。
また4、5曲やり、最後には酸素吸入器をつけたままWhat a Wonderful World を歌いきった。
お店の中はいつまでも拍手が鳴りやまなかった。
感動的な舞台だった。
優しさに包まれた衝撃とでもいえばいいのだろうか。
後で聞いたところによると、南さんは長年病気に苦しめられ、今では肺が片一方しか機能しなくなっているそうだ。
そろそろ明日の時間もあるということで、オレたちは引き上げることにした。
他に帰る客はいなかった。
というよりも入った時よりも客は増えていた。
帰りがけに、彼らの演奏するCDを2枚購入した。
坂田氏、S氏と別れ、ホテルまで夜の歩道を歩きながら、さっきまでの奇跡のような演奏を思い返していた。
酸素チューブをつけたまま歌う姿は凄絶であるともいえる。
彼女は命懸けで歌っているのだろうか?
そう思って、そうではないことに気づいた。
命懸けで歌っているのではなく、きっと、歌うことが生きることなのだ。
戦争があり、ヤマト世(ユ)からアメリカ世(ユ)へと、支配者が変わり、米軍基地の中でJAZZを演奏して生きてきた彼らの半生に思いを馳せた。
彼らの戦後というものを考えてみた。
彼らの演奏や存在が、それこそ何かの寓話であるかのように。
こうして、調査初日の長い1日は終わったのである。

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ぱやお 泉崎店

2月 24, 2009 under 日記, 食べ物

2月15日(日)
夜。
ホテルに戻りシャワーを浴び、オリオンビールの缶をあけるとかなり気分はすっきりしてきた。
調査で汚れた衣服をコインランドリーに突っ込むと、ホテルそばの琉球料理と沖縄海産物の店 『ぱやお』へ行った。
入ってみてわかったのだが、ここは「うりずん」の姉妹店だ。
泡盛にうりずんの古酒などもある。
店内は賑わっている。
国際通りとは全く別な方向なので、観光客は少なく、多くは常連さんだろう。
いい雰囲気のお店である。
一人なのでカウンターに座る。
料理と酒を注文。
酒は咲元(さきもと)という古酒だ。
さっぱりとして、美味しかった。
しばらくすると、後ろから聞こえる客の声に、なにやら聞き覚えのあるものが混じっていた。
振り返ってみると、昼間の調査でご一緒した坂田氏とS氏である。
偶然とは恐ろしいものである。
テーブルに合流した。
二人ともホテルは別々で、オレの滞在しているホテルとも違う。
わざわざこの店に食事に来たとのことである。
ここは沖縄通のS氏が、来沖の際には必ず立ち寄るお店だそうだ。
いい店のわけである。
食後の予定を聞かれるので尋ねると、近くにジャズバーがあるという。
取材をかねて、これから行くとのこと。
よかったらご一緒に、ということで、同行することにする。

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遺骨収集

2月 24, 2009 under 時事・社会

2月15日(日)
調査初日。
沖縄遺骨収集ボランティア「ガマフヤー」代表、具志堅隆松氏にインタビュー調査を行い、さらに、西原町幸地地区の山林および那覇市ナゲーラ地下病院壕にて、遺骨収集の実地調査に参加した。
西原町幸地地区は沖縄戦史上でも有名な激戦地だったらしい。
ナゲーラの壕は、ほとんど手付かず状態で、前日降った雨で足場は粘土状になっており、これまでに各地の壕にもぐってきたオレの中での「キツイ地下壕ベストバウト」の堂々一位にランキングされた(笑)。
この調査には、現地で分かったのだが、偶然、別のルートで具志堅氏とアポイントをとっていた同行者が2人いた。
一人は坂田雅子氏。
ベトナムでの枯葉剤を扱ったドキュメンタリー『花はどこへいった』の監督である。
もう一人は、坂田氏と同行していた信濃毎日のS氏だった。

ジャングルのようになった山を、鎌で下生えの雑草やツタ植物、木の枝などを切り開き道を作りながらの行軍である。
調査では約3体分の日本兵と思われる遺骨と数発の米軍の不発弾、および旧日本軍の手榴弾等を発見した。
「ガマフヤー」は尊厳のある遺骨収集を標榜しているのでここに画像を掲載することは慎むが、はっきりと弾痕のある大腿骨や、苔むした頭蓋骨に、密林の中で遭遇したことは衝撃だった。
今回は遺骨の場所を特定しただけで収骨は行わなかった。
この後、警察へ通報し、人骨であるゆえに、事件性がないことを確認してから、後日、収骨作業は行われる。
現地調査を終え、同行の2氏とは別れた。
その後、具志堅氏の事務所にてインタビュー調査を行い、ホテルへ帰った。
一日中、道なき山を歩き、全く整備されていない壕にももぐったので、体力的にもそうなのだが、気力的にもかなりヘロヘロになっていた。

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「慰霊と追悼研究会」シンポジウム「近代日本における慰霊・追悼・顕彰の〈場〉―戦死者と地域社会―」

2月 23, 2009 under 調査・研究

先日参加した國学院大でのシンポジウム。
記録のために。
このシンポ。
報告者もすごいが、コメンテーターもすごい顔ぶれだった。
会場参加者も、この問題に関係する人が多く集まっていた。
質問などをして議論に加わりたかったのだが、コメンテーターのコメントへのリプライまでで、時間がきてしまい、後ろ髪をひかれる思いで退出。
その足で羽田へ向かった。
最終便で沖縄へ調査へ向かったのである。

國學院大學研究開発推進センター・研究事業「招魂と慰霊の系譜に関する基礎的研究」
「慰霊と追悼研究会」シンポジウム
「近代日本における慰霊・追悼・顕彰の〈場〉―戦死者と地域社会―」
日時:2009年2月14日(土)13:00~18:30
場所:國學院大學渋谷キャンパス
 学術メディアセンター(AMC)棟1階 常磐松ホール
発題者
・菅浩二氏(國學院大學研究開発推進機構助教)
「戦死者祭祀の場としての「神社」―栃木県と台湾の事例を中心に―」
・本康宏史氏(石川県立歴史博物館学芸専門員)
「軍都の「慰霊空間」と国民統合―石川県の事例を中心に―」
・羽賀祥二氏(名古屋大学大学院文学研究科教授)
「戦争・災害の死者の〈慰霊〉〈供養〉―1890年代の東海地域を中心として―」
コメンテーター
・高木博志氏(京都大学人文科学研究所准教授)
・大原康男氏(國學院大學神道文化学部教授)
司会
・藤田大誠(國學院大學研究開発推進機構助教)
連絡先:國學院大學研究開発推進機構 研究開発推進センター講師 中山郁
電話:03-5466-0358(研究開発推進センター)
URL:http://www.kokugakuin.ac.jp/oard/6_5001.html

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遺骨収集を雇用対策に

2月 23, 2009 under 時事・社会

先日、沖縄での調査でお世話になった具志堅氏。
彼はこの計画を熱く語っていた。
共同が配信したらしい。

遺骨収集を雇用の受け皿に、沖縄 国に要望へ
2009年2月23日 19時34分
 沖縄戦の激戦地だった那覇市真嘉比の丘陵地で遺骨を収集するボランティア団体「ガマフヤー」(那覇市)は23日、ホームレスの就労・自立支援の「プロミスキーパーズ」(沖縄県西原町)と連絡協議会を24日に設置、失業者雇用の受け皿として遺骨収集を活用するよう国に予算措置を要望していく方針を明らかにした。
 ガマフヤーの具志堅隆松代表(54)は「仕事がなく家庭も崩壊するなど、深刻な状況に陥っている失業者やホームレスの方が増えている。声を上げられない戦没者に(遺骨収集という形で)手を差し伸べることで、経済的に救われる構図を作りたい」と話している。
 具志堅代表によると、プロミスキーパーズのほか、地元の公共職業安定所(ハローワーク)を通じて、遺骨収集に参加するホームレスや失業者を募集することを想定。賃金を国費でまかなうよう要望する。
 真嘉比地区では昨年、ガマフヤーなどによる収集作業で日本兵とみられる遺骨や遺品が相次いで見つかったが、一帯は区画整理事業で道路や宅地の造成工事が進行。ボランティアだけでは収集し切れない状況で、失業者らに加わってもらうことで作業の迅速化を図る狙いもあるという。
(共同)
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2009022301000746.html

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モニュメント特集

2月 23, 2009 under 調査・研究

『史林』モニュメント特集号。
Amazonでも買えるんだな。

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