2000年5月15日の夢

5月 15, 2000 under 夢日記

夢日記第9回

キャデラック・ランチ

2000年5月15日の夢

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俺は追われている。

 

 

 

何ものからか、必死に逃げているらしい。

まだ昼間。それもかなり日差しが強い。しかし、風はまだ乾燥している。初夏のようだ。

 

 

けだるい昼下がり。

逃げ疲れたのか、      

              足がだるい。

 

立ち止まり、振り返ってみる。

 

そこには太陽に照らされて、

白々と交差点があった。

 

交差点。

 

皇居周辺のように整備されていて、

緑も多い。

 

 

 

 

そこは

ゆるやかな斜面に

なっているらしい。オレのいる地点からは、その交差点を

遠くに見下ろしている感じだ。おれはこの傾斜を上ってきたのだと分かる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

広い。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

片側が三車線はあるだろう。

中央分離帯があり、そこには植樹されている。

車は一台も通っていない。

道路はアスファルトではく、渓流によくあるような緑がかった石畳だ。

俺のいる道路以外の三方はその緑に覆われて見通すことができない。

 

ふと見ると、

 

向かって右側から、何かが動いてきた。

 

 

 

 

かなり距離があるので、

それはスローモーションのようにみえる。

 

 

大きなもの。

 

 

大型バスが

交差点にゆっくりと入ってくるように、

トリケラトプスが視界に入ってきた。

 

 

それはトリケラトプスだった。

 

 

 

!!

 

 

 

象のような足が片側だけで四本ついていた。両側で計八本はあるのだろうか?頭には巨大な角。カブトムシのようだ。しかしその半開きになった目は昆虫のそれではない。

倦怠。そう。トリケラトプスは、人生をあきらめきったような、どんよりとした目をしていた。

 

 

 

 

トリケラトプスは            

             そのまま直進し、     

                            俺の視点から見れば、           

 

               交差点を                   

                              右から左へと               

 

                                   ゆっくりと抜けて行った。  

 

 

 

 

 

 

・・・・・・・・・すぐに見えなくなった。

 

 

 

 

 

俺は、不思議と、それほど驚きもせず、そうした光景を見ている。

恐れはない。

 

トリケラトプスが走り抜ける交差点は、

トリケラトプスという点だけは異常かもしれないが、

それ以外はなんだか平和な風景だ。

 

相変わらず、車は一台も通らない。音もない。

 

緑の多い交差点は、

白々と陽光に照らされている。そこには信号すらないことに気がついた。

何か、現実離れしていた。

 

しばらくすると、 

 

今度は

 

翼竜が

 

左手から

交差点へ

飛んで来ると、

 

左に折れ、

消えていった。

 

 

 

 

 

 

空にも交通ルールがあるのか。

それにしても、なんと交通規則を遵守する恐竜たちなのであろう。

 

 

 

 

 

 

・・・・・・・・。

 

 

 

 

 

 

 

また、しばらく時間が経ったようだ。

 

ふと、太陽がかげった。

 

 

いや。

何か巨大なものが太陽をさえぎって俺に影を落としているのだ。

 

近い。

 

 

いやな予感がした。

そして、まるでお約束のように、ティラノサウルスが植え込みの向こうから現れた。

道路をはさんで俺を見下ろしている巨大なティラノサウルス。

俺を見つめるその目には表情がない。

 

巨大な口からは、「だ、だ、だ、だ、だ」と、滝のようにヨダレがたれていた。

 

滝のように道路に落ちたヨダレがしぶきを上げる。

 

 

俺はそれを頭から浴びている。

 

 

俺は悟った。

 

 

俺はこいつから逃げていたのだっ!

 

 

 

 

 

 

そこで目が覚めた。

 

 

 

 

 

[解説]

 

 これもまた、分からない夢ではある。

 しかし、材料はすぐに見当がついた。GW中に、山田正紀の本の再読を始めたからである。デビュー作『神狩り』以来のファンであり、何度か再読してもいる。特に今回は『崑崙遊撃隊』『ツングース特命隊』『魔境密命隊』という、いわゆる秘境もの三部作に感銘を受けたことが原因である。その証拠に、眠りに落ちる前にも『魔境密命隊』を読んでいたのだ。

 それに、最近よく行くようになった「人魚を見た人」というHPにも、少し前に科学博物館で恐竜の復元模型を見たという記述があり、それが印象に残っていたのかもしれない。

 さて、これらの恐竜たちは何を意味しているのだろうか?

 龍に関する象徴的な意味は多くある。それは「根源的な恐怖」であったり、「悪」や「敵」であったりする。

 一方、東洋では幸運をもたらす力と考えられてもいる。

 また、蛇や龍に飲まれるのは死と再生を象徴している。それも神聖な再誕生である。

    

左)彫刻をほどこされた木製パネル。11世紀.。アイスランド国立博物館所蔵。  右)聖マーガレットによって龍から吐き出されるヨナ。5世紀。エトラスコ・グレゴリアーノ博物館所蔵。ローマ。

 

下半身がうろこにおおわれた人魚は、神聖性を持つ魚の神でもあり、それは蛇や龍に足から飲み込まれてゆく人間のイメージとも交錯している、という。

 

左)龍から出てきたヨナ。ラテン語聖書。14世紀。フランス国立文書館所蔵。 中)聖マーガレット。フランス北部で失われた聖書から。フランス国立文書館所蔵。 右)龍から現れた処女。14世紀。北フランス。

 

 

煩瑣になるのでこれ以上はここでは触れないが、いずれにしても、その象徴的意味を問うことは重要である。

なんてね。

もっと常識的な解釈をすれば、たまっている仕事をはやくやれ!つうことだったりしてね。

トホホ。

 

参考文献

J. E. Cirlot, A Dictionary of Symbols, second edition, Routledge,1971

Francis Huxley, The Dragon: Nature of spirit, spirit of nature, Thames and Hudson, 1979.

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