DHAやEPAの抗がん作用について、愛知県がんセンターの書籍には次のような記述がある。
C. 青身魚由来の脂肪酸摂取の生体指標と大腸がんの関連
青身魚に特異的に多いエイコサペンタエン酸やドコサヘキサエン酸(DHA)は、がん細胞の増殖を促進するプロスタグランジンE2の作用を阻害するだけでなく、腫瘍細胞のアポトーシス(プログラム細胞死)を亢進して、大腸がんの危険度を抑制します。そこで中長期の青身魚摂取の生体指標である赤血球膜中のDHA濃度を測定したところ、DHA濃度の低い者と比較して、DHA濃度の高い者は大腸がんの危険度が低いことを明らかにしました。(加藤知行監修、愛知県がんセンター中央病院編『あなたを守る大腸がんベスト治療』昭和堂、2009年、57ページ)
このプロセスについての詳述は、たとえば福田一典医師によるがんの漢方治療をおこなっている「銀座東京クリニック」のサイトにもある。
いわゆるω(オメガ)6不飽和脂肪酸ががんの増殖を促進させるの対して、ω3不飽和脂肪酸はそれを抑制する、というデータに基づいている。
この辺り、ゲルソン療法をはじめとする脂肪摂取を厳しく禁止・制限する療法との整合性はどのようになっているのだろうか?