『癒す心、治る力』

アンドルー・ワイル『癒す心、治る力―自発的治癒とはなにか』上野圭一訳、 角川書店、1998年。

『がんに効く生活』の次に読んだのがこの本だ。

本書から、多くの励ましと、また今後の研究上のインスピレーションをもらった。
それは「逸話的証拠(Anecdotal evidence)」への関心と体系的な収集である。

がんが両肺いっぱいにひろがり、病院から「打つ手がない」といわれた男が自宅で死を迎えるために退院した。半年後、その男が担当医の診察室に顔を出した。がんは消えていた。(中略)わたしが知っているかぎり、ほとんどの医師は一度ならずそうした経験をしているものだ。「自発的治癒」の症例である。探す気になれば、相当数の自発的治癒例がみつかるだろう。だが、それを探そうとする医学研究者はほとんどいない。大部分の医師にとって体験談は体験談でしかなく、それがまともにとりあげられることも研究されることもなく、からだがからだ自身を修復してゆく隠された能力にかんする貴重な情報源として注目されることもない。(11-12ページ)

原書には著者の顔写真が・・・。

顔写真はちょっと怪しい(笑)が、本書の内容は医師の立場から書かれており、興味深い。

人間の身体には治癒系が存在し、その系に積極的に働きかけ、活性化させることができるとする。
医療は、その治癒系を手助けするものであるということだろう。

アスクレピオス派はトリートメント(治療)に関心をもち、ヒュギエイア派ヒーリング(治癒)に関心をもつ。治療は外部からほどこし、治癒は内部から起こる。「ヒーリング」ということばの文字通りの意味は「ひとつの全体にすること」であり、まったき状態バランスとを回復することである。(16ページ)


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